2011-01-01から1年間の記事一覧
文芸春秋 編 「見事な死」 を読んだ。3.11以来、日本人の死生観は少なからず変化したと思う。 近しい人間の死、そして自分の死というものを想像した人も多いだろう。 この世界で唯一平等であるといえるのは、人はみんな死ぬということだけ。 その死を考える…
「横浜トリエンナーレ」に行ってきた。 三年に一度の現代アートの祭典だ。 横浜美術館と日本郵船海岸倉庫を会場に絵画はもちろん巨大なオブジェやインスタレーションが展示されている。 現代アートの企画展はだいたい空いているのだが、なぜか横浜トリエンナ…
阿刀田 高 著 「楽しい古事記」 を読んだ。 伊勢熊野旅行へ行くにあたり、日本の神話を復習しようと読み始めたものだ。 古事記は日本人の誰もが知っているが、本当に読んだ人はほぼいないだろう。 そこで入門書の達人こと阿刀田さんの本に頼ることにしたわけ…
なでしこフィーバーなど女子の活躍が目立つスポーツ界。 以前から気になっていた女子の総合格闘技を見てみることにした。 場所は新木場1stRING。開場前に行くとすでにお客さんが集まっている。 いかにも格闘好きの人、おたく的な人、選手の家族らしき人さま…
山崎大地 著 「宇宙家族ヤマザキ」 を読んだ。 昨年、ディスカバリーで宇宙へと旅立ち、先日JAXAを引退した宇宙飛行士の山崎直子さん。 著者はその旦那さんである。あのなかなかの男前でお馴染みの人である。 なんかスマートな人生送っちゃってるんじゃない…
「ワシントンナショナルギャラリー展」を見に行った。アメリカの誇る美術館のひとつである同美術館の修理に伴い、 いまだかつてない規模と質のコレクションが海外へと貸し出された。 常時展示の珠玉の作品が一気に出ることは今までも無いし、これからも無い…
U君と二人でTさんの新居にお邪魔した。 新居にお邪魔というだけでテンションが上がる。 私は人を招くのは嫌いではないが、人の家に遊びに行くのは大好きだ。 家にはどうしたって住んでいる人の個性が出るし、住んでいる人たちの関係性も浮き出るものだ。 そ…
黒野伸一 著 「万寿子さんの庭」 を読んだ。 斜視にコンプレックスを持つ二十歳の京子は、社会人になり一人暮らしを始める。 引っ越し先で近所に住む万寿子さんという変わった老人と出会うことになる。 京子に面と向かって「ブス」と罵るような万寿子さんと…
「アニメ化40周年 ルパン三世展」に行ってきた。 熊野のから帰ったその日の午後に、銀座へと向かった。 ルパン好きとしては行かざるを得ない。 71年に1stシリーズが放送されてから40周年、今も絶大な人気を誇るルパン。 日本を代表するアニメと言っても過…
バスで移動と言えど汗をたっぷりかいたので温泉に入ることにした。 紀伊勝浦は海に面した温泉街なのだが、港から少し離れた島にホテルが点在しいる。 時間もあるので、島のホテルの温泉を利用することにした。 ホテルまではピストン運行している連絡船で移動…
本宮の次は熊野速玉大社。 ここは朱色が鮮やかな社殿がまぶしい。 前日に行ったごとびき岩でお馴染み神倉神社が旧宮で、それに対しここは新宮といわれる。 宝物館にある御神宝はすべて国宝。 個人的に良かったのは天然記念物のナギの大樹だ。そしてまたバス…
熊野三山は場所が離れていて、自力で回るとなかなか骨が折れる。一日でめぐるなら尚更だ。 そこで三山を回ってくれる観光バスを使うことにした。 その最初の目的地が、全国にある熊野神社の総本山、熊野本宮大社だ。八咫烏(やたがらす)がシンボルが特徴的…
ようやく宿でひと休みする頃には陽も傾いてきていた。 安宿なので温泉も食事も無い。 でもこれでいいのだ。温泉はいくらでも日帰り利用できるし、食事はやはり地元の店がいい。 立派なホテルの温泉でトゥルトゥルになったあとはビールと美味しい食事を探す。…
伊勢からは特急ワイドビュー南紀5号に乗って、熊野方面に向かう。 3時間弱かかるのだが、のどかな田園風景から、紀伊半島を沿うように走る車窓は広い海の景色が広がり飽きることがない。 宿のある紀伊勝浦の少し手前の新宮という駅で降りる。 ここには絶対…
伊勢神宮は大きく外宮と内宮と二つある。 外宮は産業や衣食住を司る豊受大御神を、内宮は、日本国民の総氏神の天照大御神を祀っている。 外宮は駅から近く庶民的な感じ、内宮はバスで15分程度の場所にあり、外宮よりもすべて格式高い作りになっている。 森…
23:40池袋発、伊勢市行のバスに乗るべく家を出た。大幅に遅れて。 うっかり、のんびりしていたら猛烈にギリギリの時間。 出発5分前に池袋駅に着くことになり、車内でやばい、やばいと焦る私。 焦りまくるはずだが、飛び乗った車内に林家ペーとパー子が揃って…
このお盆休み、奇跡の連休が実現した。 3連休だと実質2連休になってしまうのだが、今回はまさかの4連休で実質3連休。 私に3連休を与えたら、もうじっとはしていられない。 ずーーーっと行きたかった場所に行くことにした。 それは伊勢神宮と熊野三山であ…
クレア・キップス 著 「ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯」 を読んだ。 舞台は第二次世界大戦の真っただ中のイギリスはロンドン。 キップス夫人は偶然スズメの雛を拾う。そのスズメは翼と足に障害があったが、彼女…
「アートフェア東京2011」に行ってきた。 国際フォーラムで三日間開催されるアートイベント。 全国133件のギャラリーが一同に集まって一押しの品々を並べるイベントだ。 ギャラリーなので、もちろんその場で購入することもできる。 最近はアジアの現代アート…
西村賢太 著 「苦役列車」 を読んだ。去年下半期の芥川賞受賞作なので覚えている人も多いだろう。 「きことわ」を書いた朝吹真理子と同時受賞だったのだが、こちらは芸術家一家のお嬢様の慶応学生、 そして西村氏は中卒44歳。この記者会見は笑った。 風俗行…
「空海と密教美術展」に行ってきた。 国立博物館で始まった企画展。 そう簡単には門外に出ない国宝や十分がわんさか展示されている。 弘法大師こと空海が日本に伝えた密教。 その教えは難解ゆえに目に見える形であらわそうとした。 それが曼荼羅だ。 大日如…
開高 健 著 「知的な痴的な教養講座」 を読んだ。 私の中で大人の男というと、この開高健が出てくる。 博覧強記であり、ものすごい行動力があり、ユーモアがある。 こういう人に私もなりたいと常々思っているわけだが、 そんな氏がプレイボーイで連載してい…
映画「コクリコ坂から」を観た。 ネタバレ無いよう感想を書こう。 去年、借り暮らすことができず悔しい思いをしたので、今回はさっさと行くことにした。 1963年の横浜を舞台に、ジブリ映画としては珍しくファンタジー要素ゼロのストーリーが始まる。 ほ…
金子哲雄 著 「「これでわかった ¥値段のカラクリ」 を読んだ。 滑舌の悪い流通ジャーナリストとしておメディアでお馴染みの金子氏。 個人的に大好きである。あの小市民らしさに親近感を感じてしまう。 そんな金子氏の様々な業界に値段のしくみを解説してい…
「世界報道写真展 2011」 を見た。 毎年、かかさずに見に行っている世界報道写真展。 今年も恵比寿の写真美術館で始まった。 その名の通り、世界中の報道カメラマンが撮影した写真のコンクールである。 今、世界で何が起こっているか。 1枚の写真が語る真実…
伊坂幸太郎 著 「ゴールデンスランバー」 を読んだ。 2008年度の本屋大賞と山本周五郎賞、そして映画化もされた話題作。 この著者の作品は何作か読んでいるが、 文章のセンスに感銘を受けるも、村上春樹的なスカした感じが嫌いだった。 が、この作品は本当に…
「幕末の絵師 狩野一信 五百羅漢」 を観た。廃仏毀釈や戦災をもくぐり抜けた、増上寺秘蔵の仏画を一挙公開ということで話題になっていた企画展。 羅漢さんたちの日常や活躍を百幅もの作品にまとめたもので、その全てを一気に見る機会はそうあるものじゃない…
U君とTさん夫婦と四人で飲んだ。 みんな忙しくて山はおろか、飲むことすらできないでいたが、久しぶりに集まることができた。 それにしても忙しい。私も忙しいが、みんな忙しい。 飲まなきゃやってられないのだ。まぁ、ヒマでも飲むけど。 たとえば、何人か…
姜 尚中 著 「悩む力」 を読んだ。いい声過ぎる政治学者でお馴染みの著者が思考することのヒントを、 漱石とウェーバーを例に解説している。 驚くほど薄い内容である。好きな人なのでがっかり。 それはさておき、「悩む力」というタイトルには違和感を感じず…
女版寅さんことKちゃんとIさんが遊びに来た。恐妻Aはいつものドタキャンである。 野菜が食べたいというので、伝家の宝刀モダン焼きと、蒸し野菜やらサラダやらいろいろ用意した。 Kちゃんは来月出産予定なので、お腹がパンパンである。 大人しくしりゃいいと…