2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

不思議ちゃんとの戦い〜「500日のサマー」のこと〜

映画 「500日のサマー」 を観た。 運命的な出会いを求めているトムの前に、サマーが現れた。 サマーはエキセントリックな自由人、少し不思議ちゃんだ。 そんなトムとサマーとの出会いと別れの500日を辿っていくことになる。 500日は時系列を無視し…

三冬のイメージ〜剣客商売のこと〜

池波正太郎 著 「剣客商売 1」 を読んだ。 鬼平大好き、池波先生リスペクトでおなじみの私。 もはや人生の楽しみのひとつなので、少しずつ読むようにしている。 そしてついに剣客商売を読み始めることになったのである。 鬼平同様に藤田まこと主演のテレビ…

素晴らしい演出〜「ガラスの動物園」のこと〜

演劇 「ガラスの動物園」 を観た。 絶対に取れないと思っていたチケットをゲットできたときは欣喜雀躍したものだ。 生誕100年を迎える劇作家テネシー・ウィリアムズの名作「ガラスの動物園」。 演出するのは長塚圭史。 5年くらい前になるだろか、彼が主…

静かな毒〜辛酸なめ子のこと〜

辛酸なめ子 著 「辛酸なめ子の現代社会学」 を読んだ。 最近はまっている辛酸さんの作品。 純愛ブーム、スローライフ、萌え文化などなど、現代の社会現象を独特の文章とマンガで読み解く。 このいい感じにバカにしている感じがとにかく共感できる。 スピリチ…

ノスタルジーとジュブナイル〜「SUPER 8」のこと〜

映画 「SUPER 8」を観た。 タイトルのスーパー8ととは8mmビデオカメラのこと。 1979年のオハイオ州で14歳の少年たちは映画作りに夢中になっていた。 撮影の合間にとんでもない列車事故に遭遇するのだが、その事故の背後には恐ろしい事実が隠されていた。…

みんなで楽しめ〜人生ゲームのこと〜

U君、Oさん、Nと我が家で鍋パーティーをした。 これが最期の鍋となるだろう。 野菜不足を嘆く現代人の三人のために、今日も今日とて野菜尽くしのメニューだ。 概ね好評だった。 まあ相も変わらず身の無い話しに花を咲かせた。 以前からやりたいと思っていた…

無駄に熱い会〜秒速5センチの会〜

地元メンバーKとR君と三人で新宿に飲みに行った。 長い付き合いだが、この三人で飲むのは実に初めてのことである。 今回集まったのは他でもない。語るためである。 何をって「秒速5センチメートル」だ。 大晦日にKに勧められたこの映画、今度は私がR君に勧…

肉体美〜「ブラックスワン」のこと〜

映画 「ブラックスワン」 を観た。 ナタリー・ポートマン主演で、主演女優賞を獲得して話題になったサイコスリラー。 ニューヨークのバレエ団で念願の「白鳥の湖」のプリマの座を得た主人公ニナ。 時を同じくして新人ダンサーのニナが現れる。 彼女はニナに…

都会の距離感〜「パークライフ」のこと〜

吉田修一 著 「パークライフ」 を読んだ。 「悪人」などでお馴染みの著者の芥川賞受賞作品。 新しさを求められる芥川賞はいろんな意味で濃いものが多い。 そういった意味において、この作品は薄い。薄いというか淡い。 日比谷公園を舞台に主人公と偶然知り合…

鉄人〜父のこと〜

父がついに70歳になり、そのお祝いに家族で飲みに行った。 70歳ともなれば、悠々自適な老後生活を楽しんでいて当たり前なのだが、 私の父は現役バリバリに仕事している。 とにかく仕事が好きで、仕事を取ったら何も無いくらいの勢いだ。 とはいえ、鉄人…

ジブリでもいいじゃない〜「星を追う子ども」のこと〜

映画 「星を追う子ども」 を観た。 「秒速5センチメートル」の新海誠監督の最新の作品。 ある日、母と二人で暮らす明日菜は見たことのない怪物と遭遇するが、突然現れたシュンという少年に助けられる。 シュンとの交流が始まるが、すぐにシュンは死んでしま…

報道の神髄〜筑紫哲也さんのこと〜

筑紫哲也 著 「若き友人たちへ」 を読んだ。 2008年に癌で亡くなった筑紫さんは、晩年大学で講義をもっていた。 ジャーナリズムから世界を見ること、そして自分で考えること。 この本から彼の生き様が見えてくる。 文章は静かだが、内容は熱い。 真っ向から…

弾ける色彩〜ジャクソン・ポロックのこと〜

「[ http://pollock100.com/about/:title=生誕100年 ジャクソン・ポロック展]」 に行って来た。 床に広げたキャンパスに、ドリッピングといわれる手法で、色彩をまるで躍動しているかのように描き、 アメリカのモダンアートを牽引した時代の寵児、ジャク…

大災害アーカイブ〜大災害の記憶のこと〜

映画 「その街のこども 劇場版」 を観た。 ダンスを見に両国へ行った時、以前から気になっていた東京慰霊堂に行って来た。 ここは関東大震災と東京大空襲で亡くなられた人たちを慰霊している場所だ。 東京という街は破壊と再生を繰り返しているわけである。 …