2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

もはやマンガ〜白洲次郎のこと〜

北 康利 著 「白洲次郎 占領を背負った男 上」 を読んだ。 美術好きには白洲正子の方がお馴染みであるが、その夫である白洲次郎の伝記。 終戦後、GHQと渡り合った男である。 上巻ではその生い立ちと終戦を迎える頃までの次郎の人生がつづられる。 ちょっ…

気品ある美〜エドワード・スタイケンのこと〜

「エドワード・スタイケン展 モダン・エイジの光と影1923−1937」 に行って来た。 世田谷美術館の企画展。 20世紀商業写真の先駆者として活躍したアメリカの写真家、 エドワード・スタイケンの世界を巡回している個展。 雑誌ヴォーグやヴァニティ・フェアに…

政治と国民の距離〜ネットと選挙のこと〜

津田大介 著 「ウェブで政治を動かす!」 を読んだ。 オバマ米大統領が選挙の際にネット上の活動で多くの支持を得たわけだが、 日本においては、公職選挙法によってネット上の選挙活動は禁じられている。 ネットインフラは世界トップクラスなのに、である。 …

よくできました〜「クラコレ」のこと〜

「奇跡のクラーク・コレクション‐ルノワールとフランス絵画の傑作‐」を見た。 三菱一号館美術館で始まったばかりの企画展。 アメリカの辺鄙な所にあるクラーク美術館。その印象派を中心としたコレクションが来日。 今回は同じく美術好きのY子さんと行った。…

悲喜劇てんこもり〜「犯罪」のこと〜

フェルデナント・フォン・シーラッハ 著 酒寄進一 訳 「犯罪」 を読んだ。 ドイツからヨーロッパ、そして世界中で翻訳されベストセラーとなった短編ミステリー。 弁護士である私が遭遇した11の事件。 実際に起こった事件を元にしているのだが、いずれも人…

美術って何?〜会田誠のこと〜

「会田誠 展 天才でごめんなさい」 に行った。 日本の現代アートを代表するアーティストである会田誠。 刺激的すぎる作品はなかなか展示されることがなかったが、ついに個展が開かれることになった。 古典作品に現代の思想を乗せるというのが、会田誠の表現…

歌と映像のリンク〜「レ・ミゼラブル」のこと〜

映画「レ・ミゼラブル」を観た。 言わずと知れたヴィクトル・ユゴー原作の大河ドラマ。 ロンドンではミュージカルがずっと公演されているが、映画もミュージカルである。 ちなみに私はロンドンで観ている。 が、当然全編英語なので何が何やら。ただ歌にはす…

朝まで討論会〜Y子さん飲みのこと〜

Y子さんと飲んだ。 今回は私の地元に来てもらい、これぞ下町の居酒屋という馴染みの店に。 この店はいつも活気があり、メニューも豊富で安い。何より居心地が良いのだ。 例によって議題は多岐に渡る。 仕事、家族の話題から宗教やら芸術やら、 お酒も入って…

小さな一歩とすり合わせ〜社会活動のこと〜

湯浅 誠 著 「ヒーローを待っていても世界は変わらない」 を読んだ。年越し派遣村の村長を務めたり、政府の雇用対策などで参与として活躍したと、 主に貧困問題に対して活動している著者が、その実践的思想から民主主義を考える。 震災復興、年金や雇用の金…

人生のひだ〜イーユン・リーのこと〜

イーユン・リー著 「黄金の少年、エメラルドの少女」 を読んだ。アメリカで活躍している中国人女流作家。 短編の名手として知られていて、数々の文学賞を受賞している。 噂を聞いて読んでみた。 本作も短編集だが、いずれも現代中国が舞台になっている。 そ…