2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

いつか来る日〜Tの親父さんのこと〜

Tの親父さんのお通夜に行った。 3年くらい前から入退院を繰り返しながら闘病していて、心からお疲れ様と言いたい。 Tの親父さんは私の父と同い年で同じ新潟県出身なので縁を感じたものだ。 気軽にしゃべるタイプではないが、家に遊びに行けば「おう、来たか…

責任が必要〜死というテーマのこと〜

重松清 著 「その日の前に」 を読んだ。流星ワゴンなどでお馴染みの著者の泣ける本として名高い作品。 死をテーマにした物語の短編集。 表題作は余命を宣告された妻との日々を描いたもので、その妻が死ぬ「その日」、 死んだあとの「その日のあとに」と連作…

味方を増やせ〜若手会合のこと〜

仕事関係の若手の集いに行って来た。 もう何回目かわからなくなってきた頃、ずいぶんと打ち解けてきた。 今回はランチ。場所はあざみ野。 正直、何処?っていう。 メンバーのお得意先で、野菜バーと自家製パンをメインにした店でランチはいつも大盛況らしい…

上向きの生命力〜棚田康司のこと〜

「棚田康司 たちのぼる。」展に行って来た。 練馬美術館の企画展。 現代彫刻の分野で活躍している棚田康司の東京での初の個展。 新聞で記事を見て、行ってみることにした。 一本の木から細い少年少女の姿を掘り出す。 本当に頼りないほどに細く、目は潤んで…

ウィット〜「詩人のナプキン」のこと〜

堀口大学 訳 「詩人のナプキン」 を読んだ。訳詩で有名な堀口大学の翻訳フランス短編集。 アポリネールやメーテルリンクなどの様々な作品が収録されているが、 詩的だと思ったら、恐ろしくグロテスクだったり、幻想的と思えば現実的だったり。 中でもアポリ…

維新の洋画家〜川村清雄のこと〜

「維新の洋画家 川村清雄」展に行って来た。江戸東京博物館の企画展。 川村清雄は維新後の動乱の時代、勝海舟の庇護のもとに活躍した日本人洋画家。 初となる大規模な回顧展で私も初めて知る画家だ。 旗本の生まれで、徳川派遣留学生としてアメリカへ、現地…

人ってこんなん〜「夢見通りの人々」のこと〜

宮本 輝 著 「夢見通りの人々」 を読んだ。 タイトルから想像すると、商店街の人々のほっこりするような心の交流を描いているのかと思うが、全く違う。 人間を人間たらしめる弱さやエゴといった醜い部分を、過大にも過小にもせず、ごく自然に描いている。 オ…

仮面の画家〜アンソールのこと〜

「ジェームズ・アンソール―写実と幻想の系譜」展 に行って来た。 損保ジャパン東郷青児美術館の企画展。最終日に滑り込んだ。 先日行ったポール・デルヴォーより40歳先輩のベルギーの画家で、 ベルギーのシュルレアリズムに影響を与えている。 アントワープ…

ベジータ登場〜Hさん飲みのこと〜

HさんとY君と三人でうちで鍋を食べた。 1年に1回だけ会うHさん。 今はまさかの学生の身分でお金が無いというわけで、我が家に来ることに。 うちで2人で食べるのも不健康なので、 いるだけで何となく場がまとまるY君にも来るように懇願したわけである…

拒絶反応〜「溺レル」のこと〜

川上弘美 著 「溺レル」 を読んだ。 女性に人気のある作家で、「センセイの鞄」などは映像化もされて、私も昔見ていい作品だと思った。 で、何の予備知識もなく読んではみたのだが。 合わない。。。 良いとか悪いとかではなく、とにかく合わない。 文章も間…

ダラダラ〜BBQのこと〜

Tさん夫婦、Y君、Oさん、NとでBBQをしに埼玉県の長瀞まででかけた。 料理長に勝手に任命していたY子さんの不参加により、完全にやる気をなくしていた私。 こうなると私が調理をする係になるわけだが、基本的にもう焼くだけである。 野菜を焼き、肉を…

なぜに〜東京見物のこと〜

休日だが午前中に少し仕事をして実家に寄ると母が、 「東京見物したい」とのこと。 また訳のわからないこと言い出したと思ったが、特に予定もないので車ででかけることにした。 とりあえず、上野から銀座へ抜けて新しくなった東京駅へ、皇居を半周して赤坂か…

キリキリしたかった〜「臨場」のこと〜

横山秀夫 著 「臨場」 を読んだ。 修身検視官の異名をもつ倉石の活躍を中心とした短編集。 ドラマ、映画化もされている。 警察組織の実状を描くことに定評がある著者だが、 この作品では倉石というヒーローの存在ありきの内容になっている。 この主人公のお…