2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

試される審美眼〜アートフェア東京のこと〜

「アートフェア東京2011」に行ってきた。 国際フォーラムで三日間開催されるアートイベント。 全国133件のギャラリーが一同に集まって一押しの品々を並べるイベントだ。 ギャラリーなので、もちろんその場で購入することもできる。 最近はアジアの現代アート…

妬みと欲と諦めと〜「苦役列車」のこと〜

西村賢太 著 「苦役列車」 を読んだ。去年下半期の芥川賞受賞作なので覚えている人も多いだろう。 「きことわ」を書いた朝吹真理子と同時受賞だったのだが、こちらは芸術家一家のお嬢様の慶応学生、 そして西村氏は中卒44歳。この記者会見は笑った。 風俗行…

すごいことになってる〜「空海と密教美術展」のこと〜

「空海と密教美術展」に行ってきた。 国立博物館で始まった企画展。 そう簡単には門外に出ない国宝や十分がわんさか展示されている。 弘法大師こと空海が日本に伝えた密教。 その教えは難解ゆえに目に見える形であらわそうとした。 それが曼荼羅だ。 大日如…

世界は広い〜開高健のこと〜

開高 健 著 「知的な痴的な教養講座」 を読んだ。 私の中で大人の男というと、この開高健が出てくる。 博覧強記であり、ものすごい行動力があり、ユーモアがある。 こういう人に私もなりたいと常々思っているわけだが、 そんな氏がプレイボーイで連載してい…

それはデトックス〜「コクリコ坂から」のこと〜

映画「コクリコ坂から」を観た。 ネタバレ無いよう感想を書こう。 去年、借り暮らすことができず悔しい思いをしたので、今回はさっさと行くことにした。 1963年の横浜を舞台に、ジブリ映画としては珍しくファンタジー要素ゼロのストーリーが始まる。 ほ…

儲かる仕組み〜値段のカラクリのこと〜

金子哲雄 著 「「これでわかった ¥値段のカラクリ」 を読んだ。 滑舌の悪い流通ジャーナリストとしておメディアでお馴染みの金子氏。 個人的に大好きである。あの小市民らしさに親近感を感じてしまう。 そんな金子氏の様々な業界に値段のしくみを解説してい…

世界を知る〜世界報道写真展のこと〜

「世界報道写真展 2011」 を見た。 毎年、かかさずに見に行っている世界報道写真展。 今年も恵比寿の写真美術館で始まった。 その名の通り、世界中の報道カメラマンが撮影した写真のコンクールである。 今、世界で何が起こっているか。 1枚の写真が語る真実…

日本版逃亡者〜ゴールデンスランバーのこと〜

伊坂幸太郎 著 「ゴールデンスランバー」 を読んだ。 2008年度の本屋大賞と山本周五郎賞、そして映画化もされた話題作。 この著者の作品は何作か読んでいるが、 文章のセンスに感銘を受けるも、村上春樹的なスカした感じが嫌いだった。 が、この作品は本当に…

つまりは超人〜羅漢さんのこと〜

「幕末の絵師 狩野一信 五百羅漢」 を観た。廃仏毀釈や戦災をもくぐり抜けた、増上寺秘蔵の仏画を一挙公開ということで話題になっていた企画展。 羅漢さんたちの日常や活躍を百幅もの作品にまとめたもので、その全てを一気に見る機会はそうあるものじゃない…

フルスロットル〜池袋飲みのこと〜

U君とTさん夫婦と四人で飲んだ。 みんな忙しくて山はおろか、飲むことすらできないでいたが、久しぶりに集まることができた。 それにしても忙しい。私も忙しいが、みんな忙しい。 飲まなきゃやってられないのだ。まぁ、ヒマでも飲むけど。 たとえば、何人か…