2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

エロチシズムの向こう側〜澁澤龍彦のこと〜

澁澤龍彦 著 「少女コレクション序説」 を読んだ。 私が敬愛する作家の一人、澁澤龍彦。 幻想、シュルレアリズム、エロチシズム、そういった陰、あるいは淫の美学の大家といっていい。 サド文学を日本に根付かせたのもこの人だ。 この怪しすぎるタイトルこそ…

T-EXPRESS〜金峰山登山のこと〜

Tさん、U君と共に山に登った。 随分と登山しているが、山ガールに全く会わない。 もしかして幻の生物なのではないか、と。 生態を調査すべく、知名度の高い山へ行こうという計画を立てていた。 紆余曲折あって、百名山に数えられる山梨と長野の境にある金峰…

言葉を友人にもとう〜名言のこと〜

寺山修司 著 「ポケットに名言を」 を読んだ。 寺山修司が古今東西の小説や映画、歌の歌詞、演劇のセリフから選んだ名言が厳選されている。 彼にとって最初の名言は井伏鱒二の 花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生さ だそうだ。 人生のはかなさを鼻歌…

何町目の夕日?〜スカイツリーのこと〜

父の日と母の誕生日に何かイベントをと考えていたのだが、今年はもうこれしかない。 そう、スカイツリーだ。 両親と姉家族分のチケットが運よく当選したのである。 三丁目の夕日よろしく、家族でタワーに上るというのを個人的にやってみたかったということも…

男の理想〜池波作品のこと〜

池波正太郎 著 「剣客商売 2 辻斬り」 を読んだ。 やはり安心の面白さ。 味わい深い人物描写と洗練された文章。 池波作品の読後感の良さは格別だ。 にしても、主人公である秋山小兵衛は60歳の設定。 とにかく強い。そしてモテる。後妻となるおはるは40…

演劇というシステム〜長塚演出のこと〜

演劇 「南部高速道路」 を観た。 3月に観た「ガラスの動物園」に続き、構成・演出は長塚圭史。 それだけでも観ようと思っていたが、なんとキャストに真木よう子が入っているではないか。 ビアガーデンで怒られたい女優NO1として私の中でお馴染みの真木よう…

記憶に溶ける〜上林暁文学のこと〜

上林暁 著 「極楽寺門前」 を読んだ。 谷中銀座を抜けて、夕焼けだんだんを登ったところにあるビルの2階。 そこに私の大好きな古本屋がある。 何処行くあても無い休日は決まってそこに行く。 こだわりの品揃えで、文芸書はもちろん、美術関係の書籍が充実し…

懐かしくオシャレ〜「台北の朝、僕は恋をする」のこと〜

映画 「台北の朝、僕は恋をする」 を観た。 あまり台湾映画を観ることはないのだが、たまにはこんなのもと手に取ってみた。 主演のアンバー・クォという女優は、台湾では国民的スターらしい。歌にCMに大活躍らしい。 日本でいうところの宮崎あおいに似ている…

快適と不安〜引っ越しのこと〜

仕事場を引っ越した。 容赦なく忙しくなる私の仕事。 こんなご時世に有難いことではあるのだが、GW前などは本当にノイローゼになるところだった。 というわけで、ついに人手を増やし、 さらに引っ越しをすることになったわけである。 今度は100㎡超のガレ…