2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

嵐の日曜日〜女三人かしましの会のこと〜

「美人なのに中身が男、まぁ私みたい感じよ、あんた好きでしょ?」 と恐妻Aが私に言ったのは一月前くらいだったろうか。 そんなこと言った覚えは皆無なのだが、私に紹介したい子がいるというのである。 その子はAのいとこKちゃんの友達だ。 Kちゃんに初…

ある意味接待〜若手の会のこと〜

仕事関係の若手の会が催された。 今回は私が幹事を名乗り出て、私のお得意さんのお店を予約した。 私は自分のお客の店を使うことは滅多に無い。 なぜなら、ものすごくサービスされるからである。 この若手の会では、同業者と取引先の人間がいる。 つまり、い…

余韻の美学〜夜消えるのこと〜

藤沢周平 著 「夜消える」 を読んだ。 市井の人々の悲哀を、藤沢節の効いたのんびりとした文章で綴った七編の短編集。 劇的なストーリー展開はないのだが、先に書いた悲哀というものをじんわり感じる。 暮れていく一日のような、どうしようもなさを自然に描…

天平文化の華〜まさに至宝〜

「東大寺大仏 天平の至宝」 を観た。 国立博物館の企画展。 大仏でお馴染みの東大寺ゆかりの品が集まっている。 史上初めて大仏殿の前にある巨大な八角燈籠が、寺外で展示されていたりする。 東大寺ゆかりの名品が集まった今回は外せない。 私が見たいと思っ…

理想と現実〜八犬伝のこと〜

山田風太郎 著 「八犬伝 下」 を読んだ。 虚の世界である八犬伝と実の世界である馬琴の生活が交互に描かれる。 上巻では八犬伝の世界に引き込まれたが、 下巻では馬琴の生活を綴った実の世界に引き込まれていく。 馬琴はなんと28年かけてこの作品を完結さ…

晩秋の気配〜物語山のこと〜

Tさん、U君と群馬県下仁田市にある物語山に登った。 何とも意味深な名前の山だが、その由来には諸説あり謎のようだ。 完全とは行かないが山々は綺麗に色付いていた。 台風被害と熊出没の警告が気になったがいざ出発。 珍しく私が先頭を行くことに。 道には…

安定している〜しゃばけシリーズのこと〜

畠中恵 著 「おまけのこ」 を読んだ。 「しゃばけ」シリーズ第4弾。 回船問屋長崎屋の一人息子である一太郎は虚弱体質。 彼の周りには妖怪が集まっている。 そんな彼らに舞い込んでくる様々な事件を、 過保護過ぎて家からなかなか出してもらえない一太郎が…

見えるということ〜闇の中のこと〜

乙一 著 「暗いところで待ち合わせ」 を読んだ。 ミチルは全盲でありながら一人で暮らしていた。 その家に警察に追われるアキヒロが身を隠すようになる。 ミチルは少しずつ他人の気配を感じるようになるが、危害を加える様子はない。 異様な同居生活が始まる…

返り討ち〜美術検定のこと〜

美術検定を受けた。 美術検定とは美術に関するすべての知識を試される民間の資格試験。 絵画、彫刻、写真、建築、仏像、日本画、紀元前から現代まですべてである。 さらに、美術館やイベント等に関わる問題もある。 相当にシビアな試験なのだ。 今回で2度目…

精密なるロマン〜デューラーのこと〜

「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」を観た。 先日の「黙示録―デューラー/ルドン」展に引き続き、再びデューラーである。 オーストラリアのメルボルン国立ヴィクトリア美術館が保有するデューラーのコレクションが 国立西洋美術館で公開されている。 …

一期一会〜古本まつりのこと〜

天気が気になる中、神田古本まつりに行ってきた。 ほぼ毎年行っている気がする。 神保町に軒を連ねる古書店が店先に大量の古本を出すのはもちろんだが、 様々な出版社が傷モノの本などを手売りするのだが、これが面白いのだ。 本当に知らない出版社が、売る…