それはデトックス〜「コクリコ坂から」のこと〜

映画「コクリコ坂から」を観た。
ネタバレ無いよう感想を書こう。


去年、借り暮らすことができず悔しい思いをしたので、今回はさっさと行くことにした。
1963年の横浜を舞台に、ジブリ映画としては珍しくファンタジー要素ゼロのストーリーが始まる。


ほとんど予備知識なしで観たのだが、宣伝の雰囲気からどちらかというと暗い映画だと思っていた。
が、かなり爽やかな青春映画だった。
古き良き日本のノスタルジーを全面に押し出している。私は嫌いじゃない。
そして、高校生の海と俊の揺れ動く恋心。私は嫌いじゃない。
かなりストレートな内容。
結局、この映画、大好きである。


昨今のアニメといえば、人間模様や内面の闇なんかを描くことがアニメの本質と言わんばかりの状態になっている。
もしくは、いわゆる萌え系。
この風潮にストレートのみで殴りこんだ感が、この「コクリコ坂から」にはある。
物足りない、人間を描けてない、青臭い、といった批判が想定できるが、純文学好きな私にはその直球が心地よい。


なんだかホッとする映画。
少し疲れ気味で、クサクサしていた私にとっては良いデトックスとなった。
観る前に誰が誰の声をしているかをよくチェックすることをお勧めする、あとからだと分からなくなるから。