試される審美眼〜アートフェア東京のこと〜

アートフェア東京2011」に行ってきた。


国際フォーラムで三日間開催されるアートイベント。
全国133件のギャラリーが一同に集まって一押しの品々を並べるイベントだ。
ギャラリーなので、もちろんその場で購入することもできる。


最近はアジアの現代アートが熱い。日本のアートシーンには世界が注目しているのである。
中国人のお金持ちがこぞって日本人アーティストの作品を買っている。
逆に中国の現代アートもすごいことになっているのだ。
私も陰ながら現代アートシーンには注目しているわけである。


さて、このフェアでは現代アートから古美術まで様々なジャンルの美術品が並んでいて大興奮。
私も現代アートを買いたいという願望があるので、気に入ったものがあったらある程度出す気で行った。
とはいえ、今の私では10万が限界である。


美術館と違い目と鼻の先、なんなら触ることができるのは不思議な感覚である。
ピカソモディリアーニ北斎歌麿、美術館でしか見たことないような作家のものもある。
その中でも目を引いたのが北宋時代の「白磁花蓮花文輪花鉢」。
うっとりするような白。値段はおそらく高級車1台は軽く買えるくらい。


ルーシー・リ−の壺もあった。やはり美しい。でも200万。。。
彼女の作ったボタン4個セットで5万くらいだったと思う。少し迷ったがやはり買えなかった。。。
高額なものばかりでなく、数万円の品々ももちろんあるが、今回は気に入るものがなかった。


しかし、買うかもしれないという意識があると、美術館とは違う見方になる。
部屋の雰囲気に合うか、本当に買う価値はあるか、作った作家の人となりまで考える。
マーケットの動向もうかがうことができるし、若手の作家の作品を数多く見られる場でもある。


己の審美眼が試される。アートに関しては自分をいかに信じることができるかというせめぎ合いになることは避けられない。
今回は私も真剣に見て回り、すごく勉強になった。そしてとにかく楽しかった。


それにしても来ている人もそれなりの人が多い。
お金持ってますという雰囲気の人、エッジの効いたハイセンスな人。ジローラモ的な美女を連れたチョイ悪外国人。
私のような小市民ももちろんいるが、いやー自分の生活レベルが明瞭になる場でもあるようだ。。。
とにかくみんなセンスが良い。格好良すぎてちょっと笑ってしまうほどだった。


これからはギャラリーにも足を運んでみたいと思う。
いつかこれはと思う作品を買ってやるのだ。
本物のアートのある生活。いつか実現させてやる。