酒豪現る〜ソフトお見合いのこと〜

仕事で取引のある会社の社長の姪とお見合いをした。 お見合いといっても、二人で飲みに行っただけである。 とっつぁん風の社長から電話番号を渡され、とりあえず会えと。 そんな無茶な話があるだろうか。 断われなくなり、とりあえず会うだけならということ…

謎の総合商社〜「東照宮の怨」のこと〜

高田崇史 著 「QED 東照宮の怨」歴史の謎と殺人事件の謎をリンクさせるミステリーシリーズ。 タイトルどおり、舞台は東照宮。そして三十六歌仙だ。 探偵役の主人公は歴史に関する知識を駆使して謎に迫る、アームチェアディテクティブタイプ。 が、いくらなん…

最高の時間〜「エル・グレコ展」のこと〜

「エル・グレコ展」 に行って来た。 ずっと楽しみにしていた東京都美術館の企画展。 エル・グレコの作品が世界各地から集まる大規模なものとなっていて、こんなチャンスはなかなか無い。 ルネサンスの時代、ギリシャで生まれたグレコはイタリアを経由して、…

新年会〜三人飲みのこと〜

いつものように、Tさん、U君と三人で池袋飲み。 新年会なので、今年の抱負なんぞを言い合うところなのだが、 一向に思いつかない。 2人はそれぞれ目の前に夢中になるものがあるようだが、 どうやら私は今年もゆるゆるいきそうな気配がある。 Hさんではない…

学び語れ〜日本の問題のこと〜

池上 彰 著 「日本(にっぽん)の選択−あなたはどちらを選びますか? 先送りできない日本 2」 を読んだ。 昨年末の選挙直前に出た作品。 選挙特番でも話題になった著者が、例によってわかりやすく日本がかかえる問題点を挙げている。 消費税、領土、エネル…

家族に思う〜兄飲みのこと〜

兄(叔父)と飲んだ。 実は暮れにヘビー級の問題が起こり、正月は一族の調停役の私が奔走した。 この日の酒はそのアフターケアというべきものだった。 今回の問題は家族の歴史に関わるものだったのだが、 それにつけても、人の心の奥底はわからないものだ。 …

湧く欲望〜内覧会のこと〜

マンションの内覧会に参加した。 私のマンションは駅からすぐなのだが、その駅周辺の再開発が始まった。 そのメインとなるタワーマンションのモデルルームができたのである。 今のマンションを買うときにすでにこの再開発計画があることは見込んでいたのだ。…

モチベーション〜Hさん飲みのこと〜

Hさんと飲んだ。 飲みたいと言われりゃ仕方ない。 学生身分でお金が無いというので、新宿で安酒をあおることにした。 元旦から生きる意味が、、、みたいなメールをもらい爆笑したわけだが、 独身で生きていくということは、モチベーションを探していく必要が…

夢と仕事〜「下町ロケット」のこと〜

池井戸潤 著 「下町ロケット」 を読んだ。 大田区の中小企業である佃製作所は独自の技術力を活かした経営をしている。 だが突然、大手取引先を失い、さらにライバル企業から狡猾な特許侵害の訴訟を起こされる。 銀行からも見放され、あとが無くなるが、、、…

あっという間〜お正月のこと〜

2日は一人で初詣。久しぶりに大吉を引いてテンションが上がる。 そのまま時間があったので献血に行ったのだが、思いの他繁盛している。 限定ポスターがもらえるためらしいのだが、そのポスターがヲタ垂涎のものらしい。 お前はむしろ輸血が必要だという男た…

気が付けば新年〜大晦日のこと〜

前回の大晦日はK君と二人で場末の居酒屋で年を越したわけだが、 その話をしたところ、なぜ誘わないんだとみんなから怒られるというまさかの事態となった。 今回も始めはKと二人で居酒屋のテレビを観ながら、ゆるゆるで飲み始めた。 10時くらいに新婚のR君…

性と生〜「ふがいない僕は空を見た」のこと〜

窪 美澄 著 「ふがいない僕は空を見た」 を読んだ。 R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。 田畑智子が体を張った映画が話題になっている。 コスプレ好きな主婦と高校生の関係を中心にした群像劇。 非常に評価が難しい作品だと思う。 高校生の主人公、コス…

人大杉〜メトロポリタン美術館展のこと〜

「メトロポリタン美術館展 大地、海、空 4000年の美への旅」 に行って来た。 東京都美術館の企画展。 世界三大美術館のひとつとされる同美術館から、 メソポタミア文明の工芸品から現代美術までのコレクションが集められた。 多すぎる。何がって人が。 絵を…

世界は広い〜ポコラートのこと〜

「ポコラート全国公募展 vol.3」 を観た。アーツ千代田3331で開催される公募展。 ポコラートとは「障害のある人・ない人、アーティストが核心の部分で相互に影響し合う場」という理念らしい。 こういったものを見る場合、いろんなバイアスがかかってくる。 …

問題がヒマラヤ級〜日本のこと〜

池上彰 著 「先送りできない日本”第二の焼け跡からの再出発”」 を読んだ。 池上彰がこれだけ活躍しているのに、テレビでもほとんど見たことなかったし、著書も未読だった。 100円だったので読んでみたが、なるほどわかりやすい。 震災直後に出た本だが、…

目を研ぐ〜写美のこと〜

写真美術館に行って来た。 「北井一夫 いつか見た風景」学生闘争や成田闘争などを内側から写した初期作品からの回顧展。 継続する緊張感を感じる作品は見応えがあった。 一方で日常的な風景作品もあり、時間と共に変わる作家の視点がはっきり見えていて面白…

立っているのがやっと〜ファミレス部のこと〜

池袋で飲んでいる時に呼び出され、Aさん、Y嬢とファミレスに集合。 「ジャムババアがパン焼いたんだから来い」と言われたらもう私に拒否権は無い。 例によって子供を寝かせつけてからなので、深夜に集まる。 今回はY嬢が言い出したようだ。 子育てで翻弄され…

過去も未来も〜三人忘年会のこと〜

Tさん、U君といつものように池袋で三人飲み。 忘年会というわけではないが、飲みたくなったので声をかけて集まった。 今年を振り返ろうとするも、まったく思い出せない。 忘年会するまでもない、もう私の頭には上半期の記憶がまったくと言っていいほど無かっ…

センスに脱帽〜「永遠の出口」のこと〜

森絵都 著 「永遠の出口」 を読んだ。 主人公の紀子はいたって普通の少女だ。 彼女の小三から高三までの人生をエッセーのような形で紡いでいく。 過去と四つになって組むような重さもない、未来へのステップのような気負いもない。 ちょっと振り向いてみたよ…

情報ソースはどこに〜生産的会話のこと〜

Y子さんと池袋で飲んだ。 あん肝が猛烈に食べたくなる病をこじらせてしまったが、Y子さんお勧めのお店で巡り合うことができた。 しっぽり飲みたいと思っているのだが、ほぼ討論会状態になるY子さん飲み。 今回もいろんなテーマについて話すことができた。 文…

その背景に何が〜ルネサンスのこと〜

池上 英洋 著「ルネサンス 歴史と芸術の物語」を読んだ。 美術に興味が無い人でも”ルネサンス”という言葉は知っているだろう。 15世紀くらいからイタリアから広まった芸術文化革命で、古代復興を目指したものだ。 ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエ…

百年目〜黒門亭のこと〜

叔父(兄)が家を建てることになり、その報告会で上野で会食ランチ。 小1の従妹と3歳の姪に早めのクリスマスプレゼントをあげた。 独身35歳のおっさんが女の子のプレゼントを選ぶ難しさを毎回痛感する。。 とりあえず、和気あいあいとした食事となった。…

いつか来る日〜Tの親父さんのこと〜

Tの親父さんのお通夜に行った。 3年くらい前から入退院を繰り返しながら闘病していて、心からお疲れ様と言いたい。 Tの親父さんは私の父と同い年で同じ新潟県出身なので縁を感じたものだ。 気軽にしゃべるタイプではないが、家に遊びに行けば「おう、来たか…

責任が必要〜死というテーマのこと〜

重松清 著 「その日の前に」 を読んだ。流星ワゴンなどでお馴染みの著者の泣ける本として名高い作品。 死をテーマにした物語の短編集。 表題作は余命を宣告された妻との日々を描いたもので、その妻が死ぬ「その日」、 死んだあとの「その日のあとに」と連作…

味方を増やせ〜若手会合のこと〜

仕事関係の若手の集いに行って来た。 もう何回目かわからなくなってきた頃、ずいぶんと打ち解けてきた。 今回はランチ。場所はあざみ野。 正直、何処?っていう。 メンバーのお得意先で、野菜バーと自家製パンをメインにした店でランチはいつも大盛況らしい…

上向きの生命力〜棚田康司のこと〜

「棚田康司 たちのぼる。」展に行って来た。 練馬美術館の企画展。 現代彫刻の分野で活躍している棚田康司の東京での初の個展。 新聞で記事を見て、行ってみることにした。 一本の木から細い少年少女の姿を掘り出す。 本当に頼りないほどに細く、目は潤んで…

ウィット〜「詩人のナプキン」のこと〜

堀口大学 訳 「詩人のナプキン」 を読んだ。訳詩で有名な堀口大学の翻訳フランス短編集。 アポリネールやメーテルリンクなどの様々な作品が収録されているが、 詩的だと思ったら、恐ろしくグロテスクだったり、幻想的と思えば現実的だったり。 中でもアポリ…

維新の洋画家〜川村清雄のこと〜

「維新の洋画家 川村清雄」展に行って来た。江戸東京博物館の企画展。 川村清雄は維新後の動乱の時代、勝海舟の庇護のもとに活躍した日本人洋画家。 初となる大規模な回顧展で私も初めて知る画家だ。 旗本の生まれで、徳川派遣留学生としてアメリカへ、現地…

人ってこんなん〜「夢見通りの人々」のこと〜

宮本 輝 著 「夢見通りの人々」 を読んだ。 タイトルから想像すると、商店街の人々のほっこりするような心の交流を描いているのかと思うが、全く違う。 人間を人間たらしめる弱さやエゴといった醜い部分を、過大にも過小にもせず、ごく自然に描いている。 オ…

仮面の画家〜アンソールのこと〜

「ジェームズ・アンソール―写実と幻想の系譜」展 に行って来た。 損保ジャパン東郷青児美術館の企画展。最終日に滑り込んだ。 先日行ったポール・デルヴォーより40歳先輩のベルギーの画家で、 ベルギーのシュルレアリズムに影響を与えている。 アントワープ…