ウィット〜「詩人のナプキン」のこと〜

堀口大学 訳 「詩人のナプキン」 を読んだ。

訳詩で有名な堀口大学の翻訳フランス短編集。
アポリネールメーテルリンクなどの様々な作品が収録されているが、
詩的だと思ったら、恐ろしくグロテスクだったり、幻想的と思えば現実的だったり。


中でもアポリネールの作品は面白かった。
タイトルにもなっている「詩人のナプキン」、「オノレ・シュブラックの滅形」、「アムステルダムの水夫」
など澁澤龍彦も愛した作家だけあって、幻想文学の蠱惑的な雰囲気が楽しめた。


それにしても堀口大学という人は本当にすごい。
この人がいなかったら、日本の文壇、詩壇は違ったものになっていただろう。
訳詩も大変な評価だが、堀口大学自身の詩も本当に素晴らしい。


私が一番好きな詩な「夕ぐれの時はよい時」も彼の作品だ。
先日その詩が収録された「月光とピエロ」を手に入れて少しずつ楽しんでいる。
ちなみに三大訳詩集といわれる「月下の一群」もあるが、これはちょっと難しい。。。


とにかくすごい人なのだ。