天平文化の華〜まさに至宝〜

東大寺大仏 天平の至宝」 を観た。


国立博物館の企画展。
大仏でお馴染みの東大寺ゆかりの品が集まっている。
史上初めて大仏殿の前にある巨大な八角燈籠が、寺外で展示されていたりする。


東大寺ゆかりの名品が集まった今回は外せない。
私が見たいと思っていたものも一挙に展示されていた。


まず「伎楽面(ぎがくめん)」だ。
大仏開眼の祝いの席で使われたと言われるお面。
この伎楽という芸能は謎につつまれているのだが、このお面が魅力的なのだ。
異国風味があり、どのように使われていたか考えるとロマンが広がる。


次に肖像彫刻の傑作と言われる「重源上人座像」。
圧倒的なリアリズム。強く結んだ口元や首の皺、まるで生きているかのようだ。
厳しい眼差しに見る者も背筋が伸びる。


そして「五劫思惟阿弥陀像」
この仏像アフロのように髪が伸びているのだ。
いかにして人々を救おうかと悠久の時間の中で考えている間に伸びてしまった、というのである。
その愛らしい姿は必見である。


他にも見どころの多い企画展だった。
いつもは入れない、裏の庭園にも入れる。
いくつもの茶室が点在する庭でなかなかのものだった。
大満足である。