エロチシズムの向こう側〜澁澤龍彦のこと〜
澁澤龍彦 著 「少女コレクション序説」 を読んだ。
私が敬愛する作家の一人、澁澤龍彦。
幻想、シュルレアリズム、エロチシズム、そういった陰、あるいは淫の美学の大家といっていい。
サド文学を日本に根付かせたのもこの人だ。
この怪しすぎるタイトルこそまさに澁澤節である。
「人形愛の形而上学」、「処女生殖について」、「コンプレックスについて」
多岐にわたるアプローチで人間のもつ複雑であり、根源的な欲望を博覧強記で分析する。
最期の章になると「マンドラゴラ」という中世の媚薬について語る。
もうなにがなんだかわからない。
澁澤龍彦の世界はとにかくマニアック。
しかし昨今いわれるマニアックというのとは少し違う。
よりアカデミックで品がある。品はあるけど、その背後に漂う淫靡な空気が好きなのだ。
この話を続けると間違いなく気持ち悪がられるのでこの辺りでやめておこう。
これでまた私の本棚がまずいことになる。
澁澤龍彦、三島由紀夫、谷崎純一郎、江戸川乱歩が目立つ私の本棚。
本棚を見れば人がわかるというが、これ見たら私だってこいつヤバイと思う。。。
違う。違うんだ。
自分で言うのもなんだが、私はそんなにヤバくない。あしからず。
- 作者: 澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1985/03/10
- メディア: 文庫
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