程度が難しい〜女刑事のこと〜

誉田哲也 著 「ストロベリーナイト」を読んだ。

昨年あたりに竹内結子主演でドラマ、映画化された女刑事小説。
ちなみに映像作品はまったく見ていない。

惨殺を死体の発見から「ストロベリーナイト」と呼ばれるイベントの存在が浮かび上がる。
直感と行動力で事件に向かう姫川とその部下たち。
その姫川と相反するベテラン刑事との軋轢を交えながら、ストーリーは進んでいく。


かなりグロい描写がある。村上龍的な暴力描写は個人的に大嫌いである。
ネタも大したものではない。
が、上手いなと思ったのは主人公の女刑事のキャラの程度だ。


女刑事というと私は乃南アサの音無貴子が頭に浮かぶ。
スラリした体躯でバイクを乗りこなす、クールビューティーな女刑事。
お約束の老刑事との戦いもあり、独身女性の悩みありと、まさに女刑事。
天海祐希の印象が強い。


この作品の姫川玲子は女の子らしい部分があり、その程度が丁度良い感じがした。
この強すぎず、弱すぎずの程度がいい。
男勝りでサバサバしている設定にしたくなるところを、上手く抑えたと思う。
実写化では竹内結子が演じたようだが、ちょっと強すぎる気がする。


女刑事モノは他にもいろいろと読んだと思うが、
男社会でなめられないように必死に頑張る姿というのが大前提にある。
実際の女刑事というのはどうなんだろうか。
会ったことも、会いたいとも思わないが、きっとやっぱり怖いんでしょうね。。。

ストロベリーナイト (光文社文庫)

ストロベリーナイト (光文社文庫)