死の周り〜「死体の経済学」のこと〜

窪田 順生 著 「死体の経済学」 を読んだ。


世の中にはいろんな商売がある。
中には当たり前のように存在しているが、実状は謎の業界もある。
その最たるものが死に関わる業界だ。


葬儀屋に始まり、遺品整理屋、映画にもなった納棺師など、死に関わるサービスは多い。
この本ではそういった突っ込むのがタブーとされがちな業界のしくみに迫る。


遺体保存の進化、死臭除去の戦いなどはなかなか知ることができないことで面白かった。
また、自殺や孤独死の増加から需要がましている、後始末を代行するサービスの存在も興味深い。


こたつに入ったまま、或いはお風呂に入ったまま孤独死した場合の惨状たるやない。
或いは死臭や体液の凄まじさと除去の困難さ。
警察は片づけまではしてくれないのである。


まだまだ死ぬわけにはいかないけれど、死ぬときは綺麗に死にたいものである。
その後始末をする人がいるということを決して忘れてはいけないと思った。
死の周りについて知ることは死そのものを知るよりも意義深いのかもしれない。


死体の経済学 (小学館101新書 17)

死体の経済学 (小学館101新書 17)