厳しい視線〜「倚りかからず」のこと〜

茨木のり子 著 詩集「倚りかからず」 を読んだ。


わたしが一番きれいだったとき」などが有名な詩人茨木のり子さんの99年の作品。
常に背筋が伸びるような厳しいまなざしで人間を見る茨木さんらしい詩集だ。


表題作の「倚りかからず」は独立した人間というものの覚悟というものが垣間見える。
人生の先輩の言葉として素直に聞ける言葉だ。
おごりも偽善も感じられない。


もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない

で始まるこの作品は、情報過多な現代に警鐘を鳴らしているようにも思える。
一読あれ。

倚りかからず

倚りかからず