もっと聞かせて〜日向ひまわりさんのこと〜

葛飾花形寄席に行ってきた。


葛飾区が奇数月に開催する寄席で、リニューアルしたばかりの第一回である。
場所が青砥という都内に住んでいても知らない人が多いであろう場所で、木戸銭は2500円。
だがこれが、結構豪華なのである。


今回はテレビでもお馴染み、人間国宝小さんの孫、柳家花禄が登場。
昔一人会に行ったことがあるが、落語会とは思えない若い女性ばかりで驚いたことがある。
とにかくよくしゃべる。咄家だから当たり前と思うだろうが、本当によくしゃべる。
枕で相当客を沸かせて、落語も上手い。今回も花禄目当てらしきお客さんがいた。


だが、私の目的は彼ではない。もう一人の落語家、三遊亭王楽(ちなみにこの人は好楽さんの息子)でもない。
講談師の日向ひまわりさんである。


4,5年前だろうか、浅草に住んでいるときによく演芸ホールに行っていて、その時以来気になっていた人だ。
真打に昇進したとき、たまたま演芸ホールの前であいさつしているのをみかけて、綺麗な人だなーと思ったの覚えている。
調べてみると年齢もひとつ上と近く、頑張っている人がいるんだと感動したものだ。まぁ、単純にタイプだったことも大きいが。
以来、独演会があればとチェックしていたのだが、平日だったり地方だったりで見られない。
そして、今回出るということで迷わず行くことにしたのだ。


木村重成の堪忍袋”というお話だったのが、やはり講談は面白い。
釈台を叩く音で調子を取りながら、ぐいぐい話に引き込む。
それこそテレビの無い時代は、講談が連ドラのようなもので、通って続きを聞いていたそうである。
現代ではなかなか講談を聞く機会もないが、是非一度聞いてみてほしい。
かつぜつ良くしゃべりたくなってくるのだ。


今回出演された日向ひまわりさんの他にも女性の講談師は結構いる。
個人的に講談は女性の方が好きだ。
お話をしてくれている感があり、子供に戻ったようにわくわくする。


ともあれ、落語に講談と日本の話芸を堪能することができた。
機会があればまた行きたい。