そこに仏像があるから〜「見仏記」のこと〜

いとうせいこう みうらじゅん 著 「見仏記」 を読んだ。


みうらじゅんと言えばスクラップブックだが、小学生時代から仏像スクラップブックを作っていたというほどの仏像好き。
そこにいとうせいこうが乗っかり、全国の仏像を見て回るという企画が生まれたようだ。


仏像の見方は千差万別。歴史的背景から、美術的視点、単純な造形美の対象として、いずれにせよ仏像ファンは多いものだ。
みうらじゅんは仏像によって接し方が違う。だが、基本的には信仰としての仏像というよりも、今目の前に対峙している仏像を純粋に楽しむ、といった感じだ。
大きな仏像に対しては、寝転んで下から見上げる。
これは私も思いつかない。思いついたとしてできないけれど、こうすると見え方がずいぶん違うらしい。


私も随分と仏像を見てきたが、博物館などで見ることが多い。
しかし、この本でも触れられているが、寺内で見る方が良い。
それが自然の姿だ。
また鎌倉にでも行こうか。


余談だが、みうらじゅんがなぜにBirdを口説いたかというと、彼女の顔が氏の好きな仏像と似ていたからというのは有名な話。
ちなみに私も仏顔が嫌いではない。


他の人の仏像へのアプローチを知ることは、とても面白いものだ。
あと、いとうせいこうの文章が意外と硬いのが妙になんだかおかしかった。。。

見仏記 (角川文庫)

見仏記 (角川文庫)