ベタだけど深い〜機関車先生のこと〜

伊集院 静 著 「機関車先生」 を読んだ。

昭和30年代、戦争の余韻が残る瀬戸内の島に新任教師がやってくる。
7人の小学生の担任になった彼は口をきくことができない。
島の人々との交流と瀬戸内の自然描写で綴った物語だ。


ストーリーはとてもベタである。
感想文が書きやすい小説だ。
古き良き日本の原風景を想起する雰囲気に充ちている。


だが、ただの心温まるだけの話しではない。
なぜ争いが起き、なぜ争ってはいけないのか。
この作品を読む小さい読者はそういった大切なことをこの本から学べるだろう。


ちなみに映画化もされていて、主人公は坂口憲二が演じている。
観てはいないが、なかなか合っているのではないだろうか。