科学だけでは語れない〜モジャ恋愛論のこと〜

茂木 健一郎 著 「脳は0.1秒で恋をする」を読んだ。


モジャモジャ脳科学者こと茂木健一郎が恋にまつわることを脳科学的に考察した内容。
とはいえ、それほど科学的でもなかった。
一目惚れする瞬間、相手を観察するとき、脳のどの部分が活発に動くか、
と判ったところでどうにもならない。
ほとんどモジャ博士の恋愛論と言ってよいだろう。


だがモジャの考え方は嫌いではなかった。
「デフォルト・ネットワーク」という状態が出会いをひきよせるというのだ。
これは常に脳内を回遊して「何か新しいこと、面白いことはないか」とアンテナを立てている状態のことだ。


そして機会費用という考え。
この道を選ばずにもうひとつの道に行ってたらどうだったろう、、、と思うことは誰しもある。
つまり、「何かを得ることによって失われたもの」、それが機会費用だ。
しかしそこにこだわるのは無益。
逆に言えば「何かを失うことは、何かを得ている」ということなのだ。
自分の選んだ道に責任をもつということの重要性を説いてる。


とどのつまり、ポジティブに、そしてニュートラルな状態でいろということだ。
あとはもう頑張れという話しになってくる。
読み終わって、ちょっとだけ重い腰を上げる気になった。
向上心は持っているつもりだが、さらに火をつけるにはやはり恋の火が必要なのかと、そう思ったわけである。


脳は0.1秒で恋をする

脳は0.1秒で恋をする