何食べる?〜食事相手のこと〜
往復エッセイシリーズ、テーマは食。
作家を親にもち、高学歴で才色兼備の二人のエッセイ。
なのに全く嫌味がないのが不思議に思える。
それだけ筆が立つということか。
独身女性の悲哀と享楽が垣間見えて面白い。
共感できる部分が出てくるのは、自分も歳を取ったせいだろう。。
阿川佐和子の文章にこんな一文があった。
たしかに食べ物の好き嫌いが減る反面、ともに楽しく食事をする人間の好き嫌いが増している。
このままでは伴侶どころか、友も失ってしまう。
まったくそのとおりである。
逆に言えば、楽しい人としか食事をする必要が無いと思うようになった、とも言える。
愚痴ばかりじゃ楽しくないし、話題がいつも同じじゃ飽きてしまう。
好き嫌いが多いと面倒だし、食事のマナーがひどいと不愉快だ。
かといって細かいと窮屈だし、お金の価値観が離れすぎていてもまずいことになる。
数人なら気にすることも少ないが、二人だけともなると好き嫌いがはっきり出る。
今、二人だけで楽しく食事ができる人というのは貴重なのかもしれない。大事にしなくては。
そして、自分も楽しく食事ができる人と思われたい。
一人ゴハンに慣れると、結構面倒なのだが……いかん、それがいかん。。
- 作者: 阿川佐和子,檀ふみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2001/06/25
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