受難〜「十二国記」のこと〜

小野不由美 著 「十二国記 月の影 影の海 上」 を読んだ。


”学生時代、クラスで目立たない女子が休み時間に読んでいる本”として、
私の中でお馴染みの作品。
ラノベの草分け的作品としても知られているが、未読であった。
新潮社から新装版として出版されたので、この機会に読んでみることにした。


普通に学生生活を送っていた陽子の前に、自分を迎えにきたという妙な風体の男が突然現れる。
そしてそのまま異世界へと連れていかれ、陽子の冒険が始まる。
いかにもファンタジックなストーリーが展開されそうではあるが、
読んでみて驚く。


過酷。。。
異世界に独り放り出されることになる陽子に降りかかる災難がえげつない。
襲い掛かる獣、捕えようと、あるいは騙そうする人間、精神的に追い詰めてくる幻影。。。
とにかく受難っぷりがすごい。
著者はサディスティックなまでに主人公を追い詰めていく、陽子は否応なく生きることを問い直していくことになる。


なるほど面白い。これは止まらない。
アニメ化にもなり、いまだ支持されることはある。
下巻が早く読みたい。。。

月の影  影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)

月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)