精一杯〜演劇鑑賞のこと〜

演劇 兎団 「カフェ・ビアンカ」 を観た。


学習院女子大学の学生が演劇やダンスといったパフォーマンスのプロと一緒に行う一種の文化祭、「感劇市場」。
その企画のひとつがこの兎団との演劇というわけらしい。
らしい、というのも、当日に妙に演劇が見たくなってチケット取れたのがこれだったのである。しかも安かった。
会場も学女内のやわらぎホール、禁断の学女にヒゲが入れる少ない機会ともいえるだろう。


驚いたのは客の少なさである。もしかしたら外部は私だけなのではなかっただろうか。
ほとんど予備知識ゼロで見たわけだが、嫌いではない演劇だった。
絵描きと娼婦の恋物語というベタな内容をファンタジックに、少しアングラ的に演出したものだった。


ただ演技が今一つ。女性陣は良いのだが、男性陣がちょっとひどい。。。
劇団のコンセプトが80年代小劇場ということらしいが、もっと振り切った感じでも良いのかなと。


とはいえ、映画より安いチケット代を考えれば満足だ。


私は演劇に関して理論的なものを勉強したことはない。
いつも単純に楽しみたいと思って観ている。
満足できるものは正直少ない。演劇は当たり外れが大きい。


それでも、演者たちが精いっぱいやっている感じが受取れたら、それは観て良かったのかもと思える。
スポーツのさわやかな汗のように、その時その場所で伝えようと頑張っている感じそのものに、拍手を送りたくなる。
本当は芝居で伝えなきゃいけないのだろうが、それはそれ。
本人たちが楽しけりゃいいんじゃないか、最近はそんなふうに思うのである。


来年はビッグタイトルを観に行く予定なので、それは今までになく楽しみにしている。
それまでに演劇を見る目をもう少し養いたい。