暴走ハイテンション〜志ん橋さんの野晒しのこと〜

黒門亭で落語を観た。

前座さん、柳家花いちさん、桂藤右衛さん
トリは古今亭志ん橋さんである。
この志ん橋さんが超絶面白かった。


野晒しという演目で、
長屋の隣に住む先生が向島で野晒しになっていたシャレコウベを供養したら、家に美人の幽霊が訪ねてくる。
それを見た八五郎が真似をするが、太鼓持ちが来てしまうという話。
この八五郎がとにかくテンションが高く、陽気なのだが、
その八五郎っぷりが凄かった。

以前、柳家花録が演じたのを見たことあるが、年季が違う。
坊主のお爺ちゃんという見た目も手伝って、節をつけて歌うところなど最高だった。

それにしても、である。
70歳くらいになっても、老若男女問わず笑わせられるってすごいことだとあらためて思った。
別に落語家になりたいというわけではないが、歳を取ってもいろんな人を笑わせられる人間でいたいとは思っている。


良く考えてみたら、落語なんてものは下らない話しばかりなのだが、
そんな話を聞きに御徒町まで自転車で行って、お金を払っている自分が実に滑稽に思えてもくる。
ただ、楽しけりゃいいじゃないと、そう思わせてくれる落語は私にとっての癒しなのである。