素晴らしい演出〜「ガラスの動物園」のこと〜

演劇 「ガラスの動物園」 を観た。


絶対に取れないと思っていたチケットをゲットできたときは欣喜雀躍したものだ。
生誕100年を迎える劇作家テネシー・ウィリアムズの名作「ガラスの動物園」。
演出するのは長塚圭史


5年くらい前になるだろか、彼が主宰する阿佐ヶ谷スパイダースの演劇を観て、すごい、と単純に思った。
当時から注目されてはいたが、常盤貴子と結婚するとは思ってもいなかった。。。
そして今回、大好きな深津絵里が出演。
見ないわけにはいかないではないか。


母親アマンダにベテラン立石涼子、長男トムに瑛太、そして姉ローラが深津絵里
世界恐慌後のアメリカ、現実の閉塞感に苦しむトム、
人との接触を拒み、ガラス細工の動物と古いレコードを愛しながら家に閉じこもるローラ。
そんな2人を見ながら過去の思い出に生き、現実を見ては嘆くアマンダ。
そんな家族の物語。


演出が実に面白かった。
登場人物の心情を表現したり、その場の空気を効果的に演出するために白い異形な姿のダンサーが舞うのだ。
これがすごく良かった。
ピンと緊張の糸が張った状態、少しずつ心の扉が閉じていく感じ、それをダンサーたちが効果的に演出していく。


生の深津絵里の何がすごいって声の通り方が半端ない。
そして今回もっと驚いたのが立石涼子の迫力。ヒステリックに叫ぶ時などちょっとビビる。
そうなると瑛太の存在が少し可哀相である。
悪くはないが、他の人でも良いような気がしてしまう。ただ顔はとにかく小さい。そして細い。


とにかく見応えのある芝居だった。